“To Be Human” 「人となる」
学校長 太田 清史
「大谷」は“To Be Human(人となる)”を、学園のスローガンに掲げています。
もともと我々は人間として生まれてきているはずなのに、なぜ今、あえて「人間になる」ということを言わなければならないのでしょうか。
考えてみれば、私たちは男か女かという、人間にとって半面の性しか生きられません。ですから、なかなか異性の心までは十分に判らないのです。小さな子どもたちには老人の心境はわからないし、贅沢に暮らしてきた人には、貧しい人の気持ちがわかりません。さらには生きている間だけが人間だと思っている人には、死んでから先の世界は、恐怖にしか思えないのです。いわば我々はみな「不完全人間」なのです。
日本において仏教を「浄土真宗」として大成された親鸞聖人は、自分のことを「悪人」と名乗られました。ここで言う悪人とは、事と次第では何をしでかすかわからない、「不完全な人間」のことを指します。そして完全な人間のことを、仏教では「仏」と呼ぶのです。
”To Be Human”というスローガンには、いつ何時、自分に危機が降りかかってきても、もがき苦しみながらもそこから逃げ出さない人間であってほしいという願いが籠められています。そして「自分の悪人性に目覚めて、一刻も速く完全な人間になることを目指そう」という意味が含まれています。
実は私たちは、自覚的にそのような人間になるために、まさに奇跡的に私自身、あなた自身としてこの世に生まれてきたのです。
さあ、これから皆さんもこの大谷で、共に学び共に励んで、自らの命の大切さを発見し、よき世の人となっていってください。我々教職員も皆さんと共に学び共に励んで、最大限のご支援をすることを、お約束します。

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